イルシャンが「裏の世界」と呼ぶトレジャーハンターの酒場へいよいよ行くことに…
3人はエレベーターに乗る。何の変哲もないショッピングモールにあるエレベーターだ。強いて言うなら少しボム兵の火薬の匂いがする。
イル「いいか?このエレベーターを使っていくぞ。」
兵「これで… 地下に行くっスか?」
カワイソスは思った。「裏の世界」ということだから地下にアジトがあると思うが、このショッピングモールに地下エリアはない。つまり地下に行くためのエレベーターのボタンもない。どうやって行くのだろうか。
カワ「地下ボタンないが… どうするんだ?」
イル「ちょっとした隠しコマンドがいるんだ。トレジャーハンターだけが知るコマンドをね。君もこれからトレジャーハンターになるだろうし… 僕が教えてあげるよ。」
「裏の世界」に行くための方法
1.非常時通話ボタンをずっと長押しする。離してしまうと通話に入ってしまうので絶対離さない!
2.非常時通話ボタンを押したままで、階層ボタンを12→13→14→8→3の順で押す。
3.エレベーターがガンッと揺れる。そしたら非常時通話ボタンを離してOK。あとはそのまま地下に直行!

イル「って感じだよ。覚えた?」
カワ「いかにもそれらしい感じだな… てか非常時通話ボタン押して本当に大丈夫なんか?」
イル「大丈夫さ。ここの非常時通話ボタンはボタンを離した時に作動するタイプのやつだからね。」
イルシャンが手馴れた操作でこのコマンドを行う。結構その「裏の世界」に来たことあるのだろうか。おそらく熟練のトレジャーハンターなんだろう…
エレベーターが揺れ、コマンドを発動させ地下へと動き出した。
イル「そうだ。言い忘れていたが君達に言っておくことがある。」
カワ「なんだ?」
イル「”ケツテカの秘宝”の情報を聞き出すには”同じトレジャーハンター同士でないとダメだ。君達はこれから“トレジャーハンター”になる。トレジャーハンターの世界は容易ではない… ちょっとのミスで命に関わる職業なんだ。覚悟はできてるかい?」
カワ「あぁ、夢の為ならやってやる!」
兵「オイラだって同じッス!少し不安はあるッスけど… オイラはケツテカの秘宝に選ばれし者!全ての謎を解き明かしたいッスよ!」
イル「そうか… なら良かった。ふふっ」
カワ「おい何笑ってるんだ?」
イル「ただ同業者が増えるってのがうれしいだけだよ。何か問題あるかい?」
いつもは静かなエレベーターの中は、今日は特別な雰囲気を出していた。新世界を見るようなワクワク感、新たな挑戦をする不安と覚悟、仲間ができたことの喜びが渦巻く。この先に何が待ち構えているのか…!
エレベーターが止まり、目的地に到着したようだ。そしてドアが開く…
イル「さあついたぞ。裏の世界”ブレイバーモール”へようこそ!」
そこは大きな酒場だった。人がワイワイ集まり、酒を飲んだり、盛り上がったりする場所!中には楽器で演奏している楽団やダンスをしている美しい女性もいる。人々の服装を見る限り、バーテンダー、荒くれ者、楽団、踊り子と様々だが、7割はトレジャーハンターのようだ。
カワ「うおおおお!すっげぇ… 俺たちの知らない世界だ!」
兵「客がいっぱいっス!ネクセスの下にこんな所があるなんて…」
イル「すこいだろ?トレジャーハンターはみんなここを拠点としている。ここにくれば食べ物や情報、なんだってある。」
カワ「イルシャンってここの常連だったりするのか?」
イル「僕は常連とかではないよ。まだまだプロには到達してないトレジャーハンターさ。」
イル「今から君達にはここのバーテンダーをしているオーナーに行ってトレジャーハンターになるための申請をしないといけない。バーテンダーや他のトレジャーハンターは同じトレジャーハンターにしか情報を共有しないからね。」
カワ「いわば… 面接か?」
兵「ドキドキしてきたッス…」
イル「緊張しなくていいよ。ここのオーナーはそこまで怖い人ではないからね。」
カワイ達はオーナーのいるカウンターまで近づいて行く、道中「お?新入りか?」みたいな目で見てくる他のトレジャーハンターもいた。そして3人はカウンター席に座った。肉のいい匂いがする。
イル「トレルさん!いるか?」
トレル「私をお呼びでしょうか… おや、イルシャンじゃないですか。」
イル「あぁ、いつもの頼む!」
カワイ(ここの常連じゃないっていってたけどカフェでよくやる”いつもの”をやりやがったぞこいつ!)
ここのオーナー「トレル」さんは優しそうな紳士で、あまり来ない人のよく頼む物も覚えている記憶力のすごい人のようだ。
トレル「お待たせしました、いつものです。おや?そこにいる2人は見かけない顔ですね… イルシャンの友達ですか?」
イル「あぁ、僕の友達でトレジャーハンターになるためここに来た。」
カワ「あぁ初めまして。カワイソスです。」
兵「ボム兵ッス!」
トレル「おやおや… いい客人を連れて来ましたねイルシャン 君の仲間が増えて良かったですね。」
カワ「正確には俺の仲間だけどな!」
イル「こらカワイソス! まぁいい… 2人に面接をしてほしいんだ。そうしたらこの2人にも情報を共有できるだろ?」
トレル「そうですね、では少々お待ちください。」
3人は食べ物を注文してトレルさんがくるまで雑談しあった。カワイはハンバーガー、ボム兵は火薬、イルシャンは”いつもの”を食べた。ちなみにイルシャンが言う”いつもの”っていうのは「カモミールティー」の事だ。
しばらくするとトレルさんが紙を持ってきて戻ってきた。
トレル「お待たせしました。ここに名前を書いてくれますか?」
カワ「わかった!あれでも… ボム兵のぶんがないぞ?」
トレル「ボム兵さんのは… ペットとして認識して大丈夫でしょうか?」
兵「オイラはペットじゃないッス!」
カワ「こいつは俺の大切な仲間だ!と言いたいところだがこいつは手がないから文字書けないもんな。しょうがない。カワイ&ボム兵ってことでいいか?」
トレル「まあいいでしょう。」
カワイソスとボム兵の名前を書き提出する。きったねぇ字だわ…
トレル「ではこれからトレジャーハンター面接を行います。私の質問にシンプルでいいので答えてください。」
カワ「わかった!」
兵「了解ッス!」
質問1.あなた達は今までどんな事に挑戦しましたか?
カワ「えっと… 英雄になった!それと夢の世界とか異世界に行ったり盗賊になったり戦乙女になったり… 過去の世界も冒険した!」
イル(どんな経験してるのよ…)
兵「オイラはカワイソスさんの家の掃除とかしていましたッス」
トレル「ふむふむ…」
質問2.あなたの長所と短所を教えてください。
カワ「長所は英雄なとこだ!短所は… 短気だったり仲間をまきこんだり… いろいろある!」
兵「オイラの長所は行動力があるとこッス!短所はやっぱり喧嘩っ早いとこッス」
トレル「なるほど…」
質問3.あなたにとって「宝」とは何ですか?
カワ「そりゃもちろん”仲間”だな。」
兵「ありったけの夢ッス!」
イル(ベタだけどいい返しだな)
トレル「いいですね〜」
トレル「質問はここまでです。お二人方はトレジャーハンターの素質があると思うので合格ですよ。カワイソスさんの方はすごい人生を辿ってる気がしますけどね…」
兵「やったッス!これでオイラ達もトレジャーハンターッスか!?」
トレル「少し早いですね、もうひとつ試験があってですね。」
カワ「またなんかあるのか?」
イル「軽い実技試験さ。危険度の低い洞窟に行ってお宝を無事持ってくれば合格だ。」
カワ「なるほどな… つまりこれからその洞窟に行くわけか!」
トレル「イルシャンの言う通りです。これからお二人方とイルシャンには“ビギナン洞窟”に行って奥にあるお宝を取りに行ってもらいます。無事お宝を取得して戻ってこれたら合格です。」
イル「僕も行くのかい?」
トレル「はい。お二人方に着く人がいないと危ないですからね。お二人のサポートをしてあげてください。」
イル「そういうことなら… わかった。」
トレル「いいですか?危険度の低い洞窟だからといって油断してはいけません。トレジャーハンターの世界はいつも死と隣り合わせ、どんな冒険にも“覚悟”が必要なのです。」
カワイ「おう!絶対合格してやる!夢のために!」
兵「オイラだって一流の漢になるッス!」
イル「僕だって二人には負けないさ。じゃあビギナン洞窟に行こうか。」
トレル「イルシャンに案内してもらってください。幸運を祈ります。」
カワ「よっしゃぁ!レッツゴー!」
そう言って3人はビギナン洞窟へと向かった。この先に待っているのはどんなものか、この時のカワイは知るよしもなかった…
トレル「あの帽子… どっかで見た事があるような…」

3人はブレイバーモールを離れ、山の近くにある「ビギナン洞窟」へと足を運んだ。
トレハン情報「ビギナン洞窟」
難易度「★☆☆☆☆☆☆☆☆☆」
お宝「ビギナンの金貨」
危険度の低い洞窟。即死トラップや凶悪な生物はいないが、間違えると怪我したりするギミックはある。昔はここで交易が行われていたらしいが、今は地面に埋もれている。
イル「着いた。ここがビギナン洞窟だ」
カワ「ここかぁ… みるからにTHE.洞窟ってとこだな!」
兵「なんだかゾクゾクするッス…」
イル「大丈夫さ。実は僕がトレジャーハンターの実技試験を受けた時ここの洞窟だったんだ。昔とはいえ構造は知っている。何かあったら君たちをサポートするよ。でも君達で困難を乗り越えてよね?」
カワ「それは頼もしいな!よっしゃ!トレジャーハンターになるため洞窟探検だ!」
カワイソス達は、トレジャーハンターになるため試験をクリアすることができるのだろうか!?そしてこの洞窟で待ち受けてる物は!?つづく

