戦火が燃え上がる。
戦いが始まってからどのくらい経ったのだろうか。
短いような長いような…
しかしそんな戦いも
段々と終幕に近づいていた。
ウォータークーラーセミタイタンの[WCL-128]は言う。
『片腕を失ったのは惜しかろう…』
『動きに焦りが見える。』
『それに遠距離…お前のお得意である目眩ましもできないと来た。』
人造ラージウォータークーラーの[LWCL-414]は言う。
「そちらこそ焦りがあるのでは?」
「先ほどよりも動きが鈍くなってきてるように見えるがな!」
そう言い、414はウォータークーラーブレードで斬りかかる。
『無駄なこと。』
128は左腕のシールドで防ぐ。
…が、戦いにより蓄積されたダメージによりシールドに亀裂が入り…
割れた。
『なるほど…面白いじゃないか!!』
『そう!これを待ち望んていた!』
「急に大きな声を荒らげて何だ?」
「悪あがきとでも?よせ、貴様が倒れるのが遅れるたけだ!」
再び斬りかかる。
しかし…
そこに128の姿は無かった。
「…は?」
『だが…足りないな。』
後方から声がした。
414は即座に振り返り蹴りかかるが…
またしても消える。
『もう少し期待していたのだが…』
『正直、残念だ。』
「黙れ!!」
414は再び振り返り、殴りかかる。
またしても消える。
『さて…』
『そろそろ終わりとしよう。』
❴L O C K I N❵
瞬時に空気が変わる。
128の青いリングが赤に染まる。
そして再び姿を消す。
「何処へ…」
言いかけた時、鎌が刺さる。
そして地に叩きつける。
『飽きてきたなぁ?』
『お前がこうやって私と戦っている間、私が常に余裕を崩したことはなかったぞ?』
そう言いながら、何度も大きな腕で殴り、
鎌で斬りつける。
「グッ…」
もう既に414はボロボロの状態。
両足が破壊され、右腕と胴と頭のみ。
右腕に持つ折れかけのブレードを414は128に突き刺す。
頭を狙った。
しかしそれは胸部に突き刺さり、そのまま折れた。
『…良い挑戦だった。』
128は刺さった刃をちらと見た後、414の右腕を鎌で切断した。
その後、414を持ち上げ…

頭部を切断した。
414の機能が停止する音が聞こえる。
『所詮人造…こんなものなのだよ。』
『さて…』
いよいよ終わり。
…に思われた…
黒霧が突然出現する。
黒霧の中には雷も鳴っている。
『…何者?』
そして突然、128の後方にも同様に黒霧が浮遊した状態で現れ、
そこから腕に大剣が取り付けられたものが出現し、128の左腕を切断した。
『は…!?』

[貴 様 の 命 は こ こ で 終 わ る …]
黒煙の中に巨大な輝くスクリーンが現る。
128は焦りを感じていた。
『奴を倒した後にこれを相手するのは流石にまずい…』
『…捨てたくはなかったが…』
128はその巨大な存在に鎌を投げつけた。
『二度とその面を私に見せるでない!!』
そう言い、飛び去った。

[こ っ ち に 来 い ! ! !]
その存在は背部装備の大型推進リングを回転させ、その巨体を浮かせ、
128を追跡し撃破するため飛び去った。
街。
今、そこにあるのは…

414の残骸に、燃え盛る炎。
そしてビル群のみとなった。
※これはフィクションです。
終わりです。
もしかしたら続くかもしれません。
別のシリーズとしてね。


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